最終更新日: 2025年09月05日
SENSHU 泉州蒸溜所
だんじりで有名な岸和田に2025年3月にオープンしたのが泉州蒸溜所。運営するのは堺市で唯一の日本酒メーカーである(株)利休蔵で、社長の加藤堅さんは上海出身の中国人。堺市で整体師の仕事をしていたが、日本国籍を取り、鍼灸のはりや医療用テープを作る会社を設立。2019年に経営が行き詰まっていた利休蔵の当時の社長から経営手腕を見込まれ、蔵の買い取りを依頼されて決断。現在では日本酒の7割近くを海外に輸出しているものの、日本の飲酒人口は減少の一途で、日本酒だけでは経営が難しいと考え、ウイスキー造りに参入することを決意した。
泉州蒸溜所のワンバッチは麦芽200㎏と極小サイズ。しかし将来的にクラフトグレーンも造るという。フランスのメーカーが作ったオークの発酵槽4基にこだわっており、スチルは初留1基、再留1基のワンペアで、こちらは中国製。他にグレーンウイスキー用のハイブリッドスチルも1基ある。
蒸留所の2階にはすでに瓶詰め機械も入り、海外出荷も視野に入れている。樽はバーボン樽からシェリー樽、そしてミズナラ樽まで調達。また岸和田は桃の産地でもあることから、将来的には桃の木を使った樽での熟成にもチャレンジしたいという意欲的な蒸留所である。
所在地 | 大阪府岸和田市土生町6-10-15 |
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所有者(オーナー企業) | 利休蔵 |
創業年(会社設立年) | 1899年 |
ウイスキー蒸留開始年 | 2025年 |
仕込水 | 金剛山の水 |
年間生産能力(LPAまたはリットル[平均アルコール度数]) | 2万リットル |
発酵槽/数/張込量/発酵時間 | 木製×4基 |
初留器タイプ/メーカー/数/張込量 | ストレート型×1基 |
冷却装置 | シェル&チューブ |
再留器タイプ/メーカー/数/張込量 | バルジ型×1基 |
冷却装置 | シェル&チューブ |
その他の蒸留器(ウイスキー・その他/タイプ/数) | ハイブリッド式×1基 |
ビジターセンター/見学 | 無/不可 |
製品 | ウイスキー |
1899(明治32) | 創業。兵庫県神戸市東灘区で酒造を始める。 |
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1948(昭和23) | 会社設立。 |
2014(平成26) | 大阪府堺市に移転し清酒製造を開始。 |
2025(令和7) | 利休蔵が新たにウイスキー製造を開始したと発表。蒸留所の開所セレモニーを実施。 |
更新履歴: | 2025年3月26日/2025年8月21日/2025年9月3日/2025年9月5日 |
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