最終更新日: 2023年09月12日
HANYU 羽生蒸溜所
武州織物の藍染で古くから栄えた埼玉県北東部の羽生市。利根川の水運に恵まれたこの土地で、約20年ぶりにウイスキー造りを復活させたのが羽生蒸溜所だ。江戸初期の寛永年間に秩父で酒造りを開始。1941年に現在の羽生市に移転。ウイスキー事業は、1946年の製造免許取得から始まった。連続式蒸留機を導入、社名を東亜酒造に改めて当初は、輸入したモルト原酒をブレンドした商品からスタートしている。自製モルト造りに取り組むべく、1980年に蒸留所を整備。主要銘柄の「ゴールデンホース」は1980年代の地ウイスキーブームに乗り人気を博したが、ウイスキー市場の低迷により2000年に操業を一旦停止した。しかしその後2021年に「羽生蒸溜所」の看板を復活させ、現在は新たな原酒を造り始めている。
新装に合わせて元の形状を再現したランタン型のポットスチル2基を導入。ステンレス製ウォッシュバックとともに三宅製作所に発注し、自社蒸留の体制を整えた。2021年4月より開始したクラウドファンディングでは2600万円を超える応援資金を集め、リターン(返礼)として羽生のニューポット(ノンピート、ピーテッド)2種類が提供された。将来は蒸留所の見学コースやゲストルームも整えていく予定だ。
所在地 | 埼玉県羽生市西4-1-11 |
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所有者(オーナー企業) | 東亜酒造 |
創業年(会社設立年) | 1625年(会社設立1941年) |
ウイスキー蒸留開始年 | 1946年 |
仕込水 | 赤城山系の伏流水 |
原料大麦(品種/産地/メーカー・タイプ) | 英国産(スコットランドなど) |
麦芽のフェノール値 | ノンピート、ヘビリーピート |
モルティング | 無 |
モルトミル | 4本ローラーミル(ドイツ製) |
ワンバッチ麦芽仕込量(マッシュレイシオ)/仕込回数 | 1トン |
年間生産能力(LPAまたはリットル[平均アルコール度数]) | 10万リットル |
糖化槽(マッシュタン)・濾過器/数/容量(張込量) | ステンレス製ロイタータン(三宅製作所製)×1基/6,000リットル |
麦汁量/麦汁糖度 | 6,000リットル |
イースト菌/添加量 | ウイスキー酵母 |
発酵槽(ウォッシュバック)/数/容量(張込量)/発酵時間/モロミ度数 | ステンレス(三宅製作所製)×5基/8,000リットル(6,000リットル) |
初留器タイプ/数/容量(張込量) | ランタン型(三宅製作所製)×1基/6,000リットル(6,000リットル) |
加熱方式:初留/時間 | スチーム |
冷却装置:初留 | シェル&チューブ |
再留器タイプ/数/容量(張込量) | ランタン型(三宅製作所製)×1基/3,000リットル(3,000リットル) |
加熱方式:再留/時間/ミドルカット(度数) | スチーム |
冷却装置:再留 | シェル&チューブ |
樽詰度数 | 約60% |
ウェアハウス/貯蔵タイプ | ラック式(6段) |
ボトリング設備 | 有 |
ビジターセンター/見学 | 無/不可 |
製品 | ウイスキー その他スピリッツ |
特記事項 | 現在のウイスキー製品は「ゴールデンホース武蔵」「ゴールデンホース武州」「歌舞伎」 |
1625(寛永2) | 秩父市で酒造りを開始。 |
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1941(昭和16) | 羽生市に移転。 |
1946(昭和21) | ウイスキー製造免許取得。 |
1980(昭和55) | 蒸留所建設。 |
2000(平成12) | 蒸留所操業停止。 |
2021(令和3) | 羽生蒸溜所竣工。ウイスキー蒸留を再開。ニューポット2種(ノンピート、ピーテッド)を発売。 |
2023(令和5) | 1年半熟成「羽生蒸溜所ニューボーンノンピート」「同ピーテッド」2種セットを発売。 |
更新履歴: | 2021年9月6日/9月22日/9月30日/2022年8月20日/9月14日/2023年8月29日/9月12日 |
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