最終更新日: 2024年09月05日
KUJU 久住蒸溜所
阿蘇くじゅう国立公園の一角に位置し、緑一面のパノラマを見渡す久住高原。名水百選にも選ばれた阿蘇山系の伏流水が湧き出るこの地で、2021年より蒸留を開始したのが久住蒸溜所だ。代表を務めるのは洋酒専門の津崎商店を営む宇戸田祥自氏。29歳で家業に入り、「好きが高じて」みずから蒸留所を作ることを決意。ベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏に教えを受け、同年1月にウイスキーの製造免許を得て念願の久住蒸溜所を開設した。
蒸留所は店舗の敷地内にある倉庫を改装し、フォーサイス製のストレート型スチル2基を導入。発酵槽は木桶を5基備えるなど秩父蒸溜所の設備を参考にしつつ、スコッチの流儀に倣う。現在年間の生産能力は9万、理想に掲げる酒質は淡く華やかなスペイサイドモルト。2022年にニューボーン、2023年海外産モルトとのブレンデッドモルト(ニューボーン)を発売しているが、3年以上熟成したウイスキーのリリースは早くて2024年、長熟も仕込む予定だ。
所在地 | 大分県竹田市久住町大字久住6426 |
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所有者(オーナー企業) | 津崎商事 |
創業年(会社設立年) | 大正年間 |
ウイスキー蒸留開始年 | 2021年 |
仕込水 | 敷地内地下水(軟水) |
麦芽のフェノール値 | 0~50ppm |
モルティング設備 | 無 |
モルトミル | ローラーミル(CTS製) |
ワンバッチ麦芽仕込量/仕込回数 | 500kg/年間約280回(2022年度予定) |
年間生産能力(LPAまたはリットル[平均アルコール度数]) | 9万リットル(平均60%) |
糖化槽・濾過器/数 | 上部銅製ロイタータン(フォーサイス製)×1基/3,000リットル |
麦汁量 | 2,500リットル/約15度 |
イースト菌 | ドライイースト(ピナクル製) |
発酵槽/数/容量(張込量)/発酵時間 | ダグラスファー×5基/3,000リットル |
初留器タイプ/メーカー/数/容量(張込量) | ストレート型(フォーサイス製)×1基/2,500リットル |
加熱方式 | パーコレーター |
冷却装置 | シェル&チューブ |
再留器タイプ/メーカー/数/容量(張込量) | ストレート型(フォーサイス製)×1基/1,800リットル |
加熱方式/ミドルカット | パーコレーター |
冷却装置 | シェル&チューブ |
樽詰度数 | 60% |
ウェアハウス/貯蔵タイプ | 第1熟成庫(ダンネージ式4段)×1棟、第2熟成庫(ラック式5段)×1棟、第3熟成庫(ダンネージ式 最大3,000樽貯蔵可能:2024年建設中)×4棟 |
ボトリング設備 | 有 |
ビジターセンター/見学 | 無/不可 |
製品 | ウイスキー |
特記事項 |
ウイスキートーク福岡オリジナルボトル取扱い。 標高約560m、閉鎖された清酒蔵(小早川酒造)跡地に蒸留所を建設。建屋面積は約200平方メートル。 |
大正年間 | 津崎醤油蔵、創業。 |
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2017(平成29) | 洋酒専門店のTSUZAKIを営む津崎商事の宇戸田祥自氏、蒸留所建設を計画、秩父蒸溜所での研修を受ける。 |
2018(平成30) | 蒸留所の土地取得(旧小早川酒造跡地)。マルス津貫蒸溜所での研修を実施。 |
2019(令和元) | 蒸留所建設開始。 |
2020(令和2) | 平野商店によるフォーサイス社製設備の設置調整。 |
2021(令和3) | ウイスキー製造免許を新規取得。蒸留所稼働開始、初蒸留。 |
2022(令和4) | 初製品の「久住NEW BORN#01」発売。ラック式の第二熟成庫完成。発酵槽をすべて木槽に更新。 |
2023(令和5) | 熟成3年未満の久住モルトと海外産モルトのワールドブレンデッド(ニューボーン)「Green Dram」、「久住NEW BORN#02」発売。 |
2024(令和6) | 「久住NEW BORN#03」、「久住NEW BORN#04」発売。第3熟成庫を建設(木造ダンネージ式 4棟に最大3,000樽保管可能)、2024年内完成予定。ウイスキー発売(予定)。 |
更新履歴: | 2021年9月6日/9月27日/11月14日/2022年7月18日/8月26日/2023年6月16日/8月29日/2024年4月18日/8月9日/9月5日 |
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