最終更新日: 2022年04月19日
YAMAGA 山鹿蒸溜所
山鹿市の鹿央町合里の標高約80mの盆地に誕生した、熊本県初となるウイスキー蒸留所。グループ企業である本坊酒造の技術支援を受け、2021年11月より稼働を始めた。
仕込み水は国見山系と菊池川水系の深層地下水(硬度約60)。麦芽はノンピートおよびヘビリーピーテッドを使用している。
機器はモルトミルを除き、すべてが三宅製作所製。現在はワンバッチ1トンで仕込みを行っている。蒸留器は初留釜が6000リットルのバルジ型、再留釜が3000リットルのストレートヘッド型で、どちらもラインアームはやや上向き。綺麗だが芯のある酒質を目指すという。
蒸留棟の裏にある熟成庫は移動ラック式6段で、約3300樽を貯蔵することができる。山鹿は夏・冬の寒暖差が45 度と大きく、湿度も高いことから、今後どのように熟成が進むか楽しみだ。
蒸留所のラウンジには、バーカウンターとショップが併設され、4月中旬からは見学も開始する予定。蒸留所から車で10分ほど走った豊前街道沿いには、昔ながらの街並みをリニューアルした商店が立ち並び、明治時代の芝居小屋「八千代座」や、山鹿温泉などがある。観光地と蒸留所見学を絡めたウイスキーツーリズムも楽しめそうだ。
所在地 | 熊本県山鹿市鹿央町合里980-1 |
---|---|
オーナー | 山鹿蒸溜所 |
創業年 | 2006年 |
生産開始年 | 2013年(2021年ウイスキー) |
仕込水 | 菊池川流域および国見山系の深層地下水(硬度約60) |
年間生産能力 | 当初年8万リットル程度を製造、将来18万リットル程度を生産(予定)。 |
麦芽仕込量(ワンバッチ) | 1トンおよび1.1トン |
モルティング | 無 |
麦芽のフェノール値 | ノンピートおよびヘビリーピーテッド |
イースト菌/量 | ディスティラリー酵母(およびエール酵母)/ステンレス製酒母タンク(700リットル)×2基 |
ウォッシュバック/数/容量(張込量) | ステンレス製×5基 |
初留器タイプ/数/容量(張込量) | バルジ型(三宅製作所製)×1基/6,000リットル/ステンレス製バッフル(邪魔板)組み込みタイプ |
再留器タイプ/数/容量(張込量) | バルジ型(三宅製作所製)×1基/3,000リットル |
加熱方式:初留/再留 | スチーム |
冷却装置:初留/再留 | シェル&チューブ |
ウェアハウス/貯蔵 | 移動式ラック式(6段)×1棟、/約3,300樽収納可 |
ビジターセンター/見学 | 有(ラウンジ、テイスティングバーカンター)/可(予約不要) |
製品 | ウイスキー |
特記事項 | 建築面積:蒸留所1,160平方メートル2階建、貯蔵庫約1,040平方メートル平屋建て。延床面積:蒸留所約1,260平方メートル、貯蔵庫約1,040平方メートル。標高約80m。総工費約11億円(うち設備関係約5億円)。本坊酒造(鹿児島市)から技術協力を受ける。 |
2006(平成18) | MCAホールディングス設立。 |
---|---|
2013(平成25) | VinEx⼭⿅設立(酒類・飲料水の製造・販売、製造受託業務事業)。熊本県山鹿市に本社工場を開設。 |
2014(平成26) | 単式蒸留しょうちゅう製造免許取得。営業許可証取得。焼酎工場の本稼働を開始。 |
2021(令和3) | VinEx⼭⿅から山鹿蒸溜所に社名変更。ウイスキー製造・販売事業の開始を公表。山鹿蒸溜所竣工式。事業形態を転換し、焼酎製造からウイスキー専門の蒸留所として稼働を開始。 |
2022(令和4) | 蒸留所の見学施設とショップをグランドオープン。ウイスキー「ニューポット」販売開始。 |
2025(令和7) | ウイスキー商品発売(予定)。 |
更新履歴: | 2022年4月4日/4月19日 |
---|
※当サイト内すべてのコンテンツの著作権は、ウイスキー文化研究所に帰属します。無断使用および転載は固くお断りいたします。