最終更新日: 2025年03月24日
MASAHIRO SHUZO まさひろ酒造
まさひろ酒造は、沖縄本島の最南端に位置する糸満市で、琉球泡盛を造る蔵元で、2022年にウイスキー製造免許を取得し、ウイスキー造りを始めている。琉球泡盛の蔵元としての歴史は古く、琉球王朝時代、唯一泡盛造りが許可されていた首里三箇で1883年に創業。創業者の比嘉昌文の父は、琉球王朝の料理人を務め、「包丁比嘉」の称号を賜り、昌文も当時40人ほどいたという泡盛職の1人として泡盛造りを始めたという。
現在の糸満市西崎町に移転したのは1991年のことで、2015年には社名を比嘉酒造からまさひろ酒造に改めた。“まさひろ”は戦後すぐに蔵を再建した3代目昌廣氏が、自分の名前を訓読みにした泡盛「まさひろ」を造り、販売したことにちなんでいる。洋酒ファンには沖縄初のクラフトジン「まさひろオキナワジン」のほうが有名だ。
まさひろ酒造には泡盛用のステンレス製スチルが4基稼働している。もともと第1工場、第2工場があり、それぞれに蒸米機、円盤式製麹機、発酵タンク、さらにモロミを蒸留する縦型と横型のステンレス製蒸留器が1基ずつある。ジンは単式蒸留で造るジュネヴァタイプで、縦型のスチルで造った泡盛をベーススピリッツにボタニカルを漬け込み、横型のスチルで再留を行っている。
2023年10月には、オーストラリアから仕入れた麦芽を原料に、独自の方法で仕込み、横型蒸留器で蒸留した原酒をシェリー樽で貯蔵した「昌廣シングルモルトウイスキーNEWBORN2023」を発売。
2024年にはこのモルト原酒と、自社蒸留したライスウイスキーをブレンドした「昌廣ブレンデッドウイスキー」を発売。本格的なモルトウイスキー造りを目指した準備が進められており、2024年には建屋が完成し、蒸留設備も搬入済みだという。
所在地 | 沖縄県糸満市西崎町5-8-7 |
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所有者(オーナー企業) | まさひろ酒造 |
創業年(会社設立年) | 1883年 |
ウイスキー蒸留開始年 | 2022年 |
原料大麦(品種/産地/メーカー・タイプ) | オーストラリア産 |
初留器タイプ/メーカー/数/容量(張込量) | 横型蒸留器 |
加熱方式 | スチーム間接加熱 |
冷却装置 | ワームタブ |
再留器タイプ/メーカー/数/容量(張込量) | 横型蒸留器 |
加熱方式/ミドルカット | スチーム間接加熱 |
冷却装置 | ワームタブ |
ボトリング設備 | 有 |
製品 | ウイスキー ジン ラム その他スピリッツ |
1883(明治16) | 創業。首里王府城下町にて泡盛を製造。 |
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1965(昭和40) | 合資会社比嘉商店に法人化。 |
2015(平成27) | まさひろ酒造に社名変更。 |
2020(令和2) | ウイスキー製造免許を取得。 |
2022(令和4) | ウイスキー蒸留を開始。 |
2023(令和5) | 初の自社蒸留「早期熟成 シングルカスク 昌廣ニューボーンウイスキー」を限定販売。 |
2024(令和6) | ウイスキー用ポットスチルを新たに導入。「昌廣ブレンデッドウイスキー」「昌廣ウイスキー AGED 14years」発売。 |
TWSC受賞歴
<TWSC2020>
銀 賞 | 【焼酎部門】(泡盛)尚 MASAHIRO |
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<TWSC2022>
金 賞 | 【焼酎部門】(泡盛)十年古酒 五頭馬 |
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<TWSC2024>
銀 賞 | 【焼酎・泡盛部門】(泡盛)島唄 |
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更新履歴: | 2025年3月24日 |
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