最終更新日: 2024年08月09日
NOZAWA ONSEN 野沢温泉蒸留所
長野県北部、新潟との県境に位置する野沢温泉村に、2021年に設立、2022年12月15日に正式オープンした野沢温泉蒸留所。村で飲食店や土産物店、ホテルなどを経営するオーストラリアを含む多国籍チームが創業者で、建物は野沢温泉の中心街にある元缶詰工場を利用している。
モルトウイスキーの蒸留は2023年1月に開始しており、ウイスキーの仕込みは1バッチ麦芽400kg。ドイツ・カール社製のステンレス槽には攪拌装置が付いており、清澄麦汁だけでなくホールマッシュの麦汁にも対応している。マッシュフィルターを日本で初めて導入しているほか、超小型の米国製ハンマーミルを導入し、麦芽以外の穀物に対応できるようになっている。スチルは容量1,000リットルの初留1基と再留1基で、ドイツ・カール社製。初留は単純なシェル&チューブのコンデンサーだが、再留は4段のコラム塔と、ジン用のボタニカル・チャンバーが付いており、ジンも造れるようになっている。熟成庫は地元の木材を使ったラック式だ。
ヘッドディスティラーの米田勇氏は、キャンベルタウン出身。ロンドンの大学を出たのち、2015年から茨城県の蒸留所でウイスキーなどを造っていたが、2021年10月に野沢に招聘された。
所在地 | 長野県下高井郡野沢温泉村大字豊郷9394 |
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所有者(オーナー企業) | Nozawa Onsen Distillery |
創業年(会社設立年) | 2021年 |
ウイスキー蒸留開始年 | 2023年(ウイスキー) |
仕込水 | 湯沢川の水 |
モルティング | 無 |
モルトミル | ハンマーミル(米国製)×1基 |
ワンバッチ麦芽仕込量(マッシュレイシオ)/仕込回数 | 400㎏ |
年間生産能力(LPAまたはリットル[平均アルコール度数]) | 7万リットル(予定) |
糖化槽(マッシュタン)・濾過器/数/容量(張込量) | マッシュタンに替るマッシュフィルターを導入(大麦麦芽以外の穀物にも対応可) |
麦汁量/麦汁糖度 | 2,000リットル |
イースト菌/添加量 | 2,000リットル |
発酵槽(ウォッシュバック)/数/容量(張込量)/発酵時間/モロミ度数 | ステンレス・撹拌装置付(ドイツ、カール製) |
初留器タイプ/数/容量(張込量) | バルジ型(ドイツ、カール製)×1基/(1,000リットル) |
加熱方式:初留/時間 | スチーム |
冷却装置:初留 | シェル&チューブ |
再留器タイプ/数/容量(張込量) | バルジ型(ドイツ、カール製)×1基/(700リットル)+コラムスチル(4棚段)ハイブリッド型(ジン用ボタニカル・チャンバー付) |
加熱方式:再留/時間/ミドルカット(度数) | スチーム |
冷却装置:再留 | シェル&チューブ |
その他の蒸留器(ウイスキー・その他/タイプ/数) | ジン/小型ポットスチル(80リットル)+コラムスチル1セット |
ウェアハウス/貯蔵タイプ | 木製ラック式(5段) |
ボトリング設備 | 有 |
ビジターセンター/見学 | 有/可(予定) |
製品 | ウイスキー ジン |
特記事項 | 蒸留所は野沢温泉の中心街、標高約570mに位置し、鉄筋コンクリート造2階建て、蒸留設備のほか観光客向けギフトショップ、試飲室、クラフトバーを備え、ハーブガーデンなどを予定。山菜をボタニカルとする「NOZAWA GIN」ほかを製造販売。研究施設としてマスタークラスの開設も計画されている。 |
2021(令和3) | ウイスキー・ジン製造販売のNozawa Onsen Distillery株式会社設立。地鎮祭を行い、元缶詰会社の建物を改築した蒸留所の建設を開始。 |
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2022(令和4) | スピリッツ、ウイスキー製造免許を取得。蒸留所グランドオープン。ジン3種類を発売。 |
2023(令和5) | ウイスキー蒸留を開始。 |
2026(令和8) | ウイスキー発売(予定)。 |
東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)受賞歴
<TWSC2023「野沢温泉蒸留所」ニューカマー賞>
<TWSC2024>
銀 賞 | (ジン)Classic Dry Gin/(ジン)Nozawa Gin/(ジン)Shiso Gin |
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銅 賞 | (ジン)Iwai Gin |
更新履歴: | 2021年12月5日/2022年8月20日/9月23日/12月31日/2023年2月17日/3月24日/8月29日/2024年4月7日/8月9日 |
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