最終更新日: 2024年11月13日
WATER DRAGON Distillery Water Dragon
静岡県三島市に築90年以上の古民家を改造してオープンしたのがWater Dragon(ウォータードラゴン)蒸溜所だ。JR三島駅から車で5分ほどの三嶋大社の参道にあり、外壁は緑青の銅板張りで、建物は県の登録有形文化財に指定されている。
創業したのは長年リノベーション会社を切り盛りしてきた大森章平氏。もともとバーボン好きだった大森氏が2020年7月から構想を練っていたところ、エシカルスピリッツ社の山口歩夢氏と知り合い、協力して蒸留所を設立することとなったという。
建物は古民家ゆえに非常に狭いが、バーボンタイプのウイスキーを造るためのクッカーやファーメンター、そしてハイブリッドスチルが、立体パズルのように収納されている。またバーボン同様、マッシュビルを決めており、比率はデントコーン67%、ライ麦20%、大麦麦芽13%である。すべて輸入穀物で、比率は仕込みの度に変えることも考えている。
クッカーや発酵槽はステンレス製で、できることはすべて地元三島でやりたいと、地元の乳製品加工用の機械を製造している企業に依頼した。スチルはドイツのホルスタイン社製のハイブリッド型で、ウイスキーだけでなくジンなどのスピリッツを造ることもできる。
蒸留所名を英語の「ウォータードラゴン」にしたのは、三島の街を流れる川の流れのイメージと、スチルの曲がりくねったアームやコラム塔の中を蒸気が上がっていく様が、天に上る龍のように思えたからだという。そのため、外壁と2階の天井にもドラゴン、龍が描かれている。
所在地 | 静岡県三島市大社町18-5 |
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所有者(オーナー企業) | Whiskey&Co. |
創業年(会社設立年) | 2021年 |
ウイスキー蒸留開始年 | 2023年 |
仕込水 | 三島の天然地下水(硬度56、軟水) |
その他の原料穀物 | マッシュビル(2023年):デントコーン67%、ライ麦20%、大麦麦芽13% |
モルティング設備 | 無 |
糖化槽・濾過器/数 | ステンレス製クッカー(パステライザー)三丸機械工業製[三島市]×1基 |
発酵槽/数/容量(張込量)/発酵時間 | ステンレス製ファーメンター 三丸機械工業製[三島市]×4基 |
初留器タイプ/メーカー/数/容量(張込量) | ランタン型ドイツ、アーノルド・ホルスタイン製×1基+コラムスチル(12棚段、可変型)ジンスチル兼用 |
加熱方式 | スチーム |
冷却装置 | 冷却塔(パイプクーラー) |
再留器タイプ/メーカー/数/容量(張込量) | 無(初留釜で兼用) |
ウェアハウス/貯蔵タイプ | 有(町中9ヵ所での貯蔵熟成)・ダンネージ式(3段)ほか |
ビジターセンター/見学 | 有 レセプション兼レストランバースペース「Water Gate」併設/可 |
製品 | ウイスキー ジン その他スピリッツ |
特記事項 | 2023年5月蒸留所開設。ウイスキー、スピリッツ、単式蒸留焼酎免許を取得。6月ウイスキー製造を開始。 |
2021(令和3) | 会社設立。クラフトジン「Teen Spirits」販売。 |
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2022(令和4) | 三島市の登録有形文化財・懐古堂ムラカミ屋をリノベーションし、ウイスキー蒸留所とイベントスペースを兼ねあわせたハイブリッド型施設の建設を発表。「三島ウイスキープロジェクト」のトークン「key3」の発行・販売を開始。クラフトジン「On Spring」販売。 |
2023(令和5) | 蒸留所を開設。ウイスキー、スピリッツ、単式蒸留焼酎製造免許を取得。ウイスキー製造を開始。ウォータードラゴン初蒸留商品となるクラフトジン「Water Dragon Spirits」発売。焼酎「konohana」発売。 |
2024(令和6) | バーボンスタイルの熟成0年原酒「Moon Shine」発売。 |
TWSC受賞歴
<TWSC2022>
銀 賞 | ティーンスピリッツ(ジン) |
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<TWSC2024>
銀 賞 | (ジン)オンスプリング |
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銅 賞 | ディスティラリーウォータードラゴンズ ムーンシャイン/(ジン)ウォータードラゴン スピリッツ |
更新履歴: | 2024年11月13日 |
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