最終更新日: 2025年03月19日
YABU 養父蒸溜所
大阪に本社がある酒の卸・小売業であるウィズワンが創業した養父蒸留所は、兵庫県の清流・若杉川のすぐ側に建つ。養父市は但馬牛で知られる但馬地方の一部で、蒸留所は周囲を森に囲まれた、自然豊かな環境にある。
この土地にはもともと養鶏場があり、約8,000㎡の広々とした跡地に、蒸留棟と2棟のウェアハウスがある。目を惹くのは一部ガラス張りの蒸留棟で、夜にはライトアップされ、ガラス越しにスチルなどが見えるモダンなつくりになっている。
ワンバッチは麦芽1トンで、オーストラリア産のノンピート麦芽を主に使用。粉砕機はビューラー社製の4本ローラータイプで、マッシュタンはイタリア製のフルロイタータンだ。麦汁量は5,000リットル。製造ラインはイタリアのフリッリ社に発注しており、マッシュタン、ローワインタンク(レシーバー)、スピリッツタンクなどはすべて同社の関連会社のものである。
発酵槽は日本木槽木管製の木桶で、現在はオレゴンパイン製が4基設置されている。将来的には6基まで増やせるようにスペースを確保している。
スチルは初留1基、再留1基。オープンスタイルの巨大なウォッシュチャージャーを発酵槽とスチルの間に入れている。ここにいったんモロミを入れ、炭酸ガスを飛ばしてモロミの熟成を促すという。
所在地 | 兵庫県養父市大屋町中間844-1 |
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所有者(オーナー企業) | ウィズワン |
創業年(会社設立年) | 2001年 |
ウイスキー蒸留開始年 | 2023年 |
原料大麦(品種/産地/メーカー・タイプ) | オーストラリア産 |
麦芽のフェノール値 | ノンピート |
モルティング設備 | 無 |
モルトミル | ローラーミル(4本ローラータイプ・ビューラー製) |
ワンバッチ麦芽仕込量/仕込回数 | 1トン |
年間生産能力(LPAまたはリットル[平均アルコール度数]) | 8万リットル |
糖化槽・濾過器/数 | フルロイタータン(イタリア製)×1基 |
麦汁量 | 5,000リットル |
発酵槽/数/容量(張込量)/発酵時間 | オレゴンパイン製(日本木槽木管製)×4基 |
初留器タイプ/メーカー/数/容量(張込量) | ストレートヘッド型(フリッリ製)×1基 |
冷却装置 | シェル&チューブ |
再留器タイプ/メーカー/数/容量(張込量) | ストレートヘッド型(フリッリ製)×1基 |
加熱方式/ミドルカット | 72~73% |
冷却装置 | シェル&チューブ |
樽詰度数 | 63% |
ウェアハウス/貯蔵タイプ | ダンネージ式×2棟 |
ビジターセンター/見学 | 2025年から見学ツアー開始予定 |
製品 | ウイスキー |
2000(平成12) | 井上酒造設立。 |
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2001(平成13) | ウィズ設立(ゲーム機販売やカラオケ店を運営業務)。 |
2004(平成16) | 株式会社ウィズワンに組織及び商号変更。 |
2006(平成18) | 本社を東大阪市上小阪へ移転。 |
2007(平成19) | 「酒の和」1号店オープン。 |
2008(平成20) | 「ゲームワン 1号店」「カラオケZERO 1号店」オープン。 |
2009(平成21) | 酒類事業部を編成し、「リカーショップONE 1号店」オープン。サン.フーズに製造を委託する「麻布」ウイスキーを企画販売。 |
2021(令和3) | 蒸留所の建設計画を発表。 |
2022(令和4) | 地鎮祭を行い、蒸留所建設に着工。 |
2023(令和5) | 蒸留所竣工式、ウイスキー製造免許を取得、稼働開始、最初のニューポットが完成。 |
2024(令和6) |
大阪・心斎橋に創作フレンチの「Yabu Distillery Restaurant 養父蒸溜所」を開設、養父蒸溜所のニューポット(ニューメイク)を提供。 |
2026(令和8) | ウイスキー初出荷。(予定) |
更新履歴: | 2025年3月19日 |
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